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世界、日本におけるこま(独楽)の歴史


世界の独楽(こま)の歴史 ― 出現から現代の独楽まで・種類と回し方・遊び方 ―

世界最初の独楽の出現は、いまから5500年ほど前の素焼きの砲弾型の独楽らしきものであるという説があります。軸と胴体部分から構成される形の独楽が製作された歴史も古く、およそ4000年前に木を削って製作したものに始まるといわれています。以来、木製の独楽は現代にいたるまで伝統的に様々な種類形態のものが製作されてきました。長い歴史の中で、木製の独楽とともに、時代ごとにその当時としては新しい材料と加工技術を用いて様々な種類の独楽が生み出されてきました。金属プレス技術とともに普及した金属製(主にブリキ製)の独楽、アジアでは金属の刃物等で作製した竹製の独楽などが生まれました。近代になるとインジェクションモールド(射出成形)によるプラスチック樹脂製の独楽や金属加工技術の発達により金属製の独楽が多く出現しました。最近ではNC(Numerical Control)切削加工機を駆使して精密な回転バランスに優れる手回し独楽(ひねりこま)が出現し10分間も回転し続ける独楽の出現にいたっています。

○素焼きの独楽:紀元前3500年ころに素焼きの砲弾型のものが出現しました。

○竹製独楽:竹の生息するアジア諸国で発達しました。インドネシアなどにも竹製コマが数種ありましたが、熱帯林の減少でプラスチック製に変わっていきました。中国の竹製の穴の空いた鳴り独楽(唐独楽)は日本に伝えられました。
○木製独楽:古代エジプトや古代ギリシャなど各国で木製の独楽が古くから作られていたといわれています。回し方は、鞭でたたいて回すぶちゴマ式と考えられています。

○樹脂製独楽: 近代になってプラスチック成型技術の発達にともないヨーロッパ、アジア、南北アメリカ等各国で発達しました。回し方は独楽の形態により、直接紐をかけるものや手指で回すものなど様々です。

○金属製独楽:18世紀頃ヨーロッパでは、凍った池などの上で回す鉄製の独楽があったといわれています。20世紀に入るとブリキに模様や図柄をカラー印刷する技術が開発され、ブリキ製の独楽が広く普及しました。これも同様に紐でまわすものや手指で回すものが存在しました。

○対戦用切削加工金属独楽:金属を旋盤などの機械で切削加工して製作した精密なひねり独楽が近年になって出現しました。


日本の独楽(こま)の歴史 ― 出現から現代の独楽まで・種類と回し方・遊び方 ―

日本製の独楽の歴史もやはり古く諸説ありますが、およそ1300年前ごろ中国より長崎に伝わったものに始まるといわれています。以来、各地に伝わり木製の独楽は現代にいたるまで伝統的に全国各地で様々な種類形態のものが製作されています。日本でも、木製の独楽の普及とともにその時代ごとに新しい材料を用いた様々な形態の独楽が生み出されています。鋳物製はベーゴマという形で普及しました。近代になってインジェクションモールド(プラスチック樹脂射出成形)による大量生産が可能になると安価なプラスチック樹脂製の独楽が普及しました。近年の金属切削加工技術の発達により金属製精密独楽も多く出現しており、最近ではNC(Numerical Control)切削加工機を駆使して精密な回転バランスに優れる10分間も回転し続ける手回し独楽(ひねりこま)が出現しました。2017年に入ると精密な金属製部品から構成される組み立て式の独楽でカスタマイズやチューニングできるものも出現しました。

○プラスチック樹脂製:インジェクションモールディングの発達とともに、大量生産による安価なものが普及しました。回し方はほとんどが小型軽量なため、手指で回すものがほとんどです。

○金属製独楽:ブリキ製の独楽が普及しました。鋳物製は明治中期からベーゴマという形で普及しました。ブリキ製はほとんどが手指で回しますが、ベーゴマは結び目を作った紐を巻き付けて引き戻すことによって回します。

○対戦用切削加工金属独楽:金属を切削加工して製作した回転バランスに優れる精密なひねり独楽が近年になって出現しました。


世界の対戦用独楽(こま) ― 出現から現代の対戦用独楽まで ―

独楽が一般庶民の間で普及するにつれ独楽の勝敗が賭け事の対象となることが多くなりました。このため相手方独楽を弾き飛ばしたりして回転を低下させる能力を備えたより長く回る独楽が様々な材料を用いて製作されました。様々な独楽が対戦用に発達しました。

○現代の対戦用独楽1:シャフトと外周部が金属で、ボディーが樹脂製のハイブリッド型対戦型独楽が普及しています。比較的大型で重量が重いので、紐がけで回します。

○現代の対戦用独楽2:金属を切削加工して製作した精密なひねり独楽が近年になって出現しました。2015年全日本製造業世界コマ大戦2015が開催され、7か国(ボリビア、ベトナム、インドネシア、韓国、タイ、アメリカ、日本)から金属加工業者が多数参戦しました。


日本の対戦用独楽(こま)・ベーゴマ ― 出現から現代の競技独楽・ベーゴマまで ―

日本においても独楽遊びが賭け事の対象となって、対戦用独楽が普及していきました。佐世保独楽のように相手の独楽を壊したりダメージをあたえたりする喧嘩ゴマも発達しました。しかしそれらは外で広い場所で回す必要があり、高等技術も必要であったため次第に衰退しました。室内で回せる、場所をとらない、安価である、迫力ある対戦が容易におこなえるといった理由から鋳物製のベーゴマが普及しました。

○ベーゴマの始まり:明治中期ころ巻貝から鋳物製に置き換わって発達しました。結び目を作った紐を巻いてから強く引き戻して回します。

○アルミダイキャスト製ベーゴマ:金型を用いて製造するアルミダイキャスト(金型鋳造技術)によるアルミ合金製のベーゴマが出現しました。金型による製造なので寸法精度が良く回転バランスはまずまずでそこそこ回りますが、軽量のため鋳物製のベーゴマには勝てません。ベーゴマと同じように紐がけして回します。

○金属加工による精密金属ゴマ:NC工作機械を用いて金属から切削加工して製造した小型のひねり独楽が普及しています。2012年第1回全日本製造業コマ大戦、2013年第2回全日本製造業コマ対戦が開催され精密ゴマが徐々に広まりました。

○金属加工によるベーゴマ:2017年に入ると精密な金属製部品から構成される組み立て式でカスタマイズやチューニングできる競技用のものが出現しました。